加盟社リレー寄稿Q&A

集合ポストが老朽化して入居者が決まらない場合のコスパ最効率の対策とは

不動産活用ネットワークは、不動産オーナーのお困りごとに対して最短最適な解決策を提供するために、企業の垣根を越えて協力し合うことを目的とした不動産業のプロ集団です 。 Q&Aコーナーではオーナー様からのお悩みと専門家による解決方法をご説明いたします。

今回のご相談

不動産オーナー
不動産オーナー
集合ポストが老朽化してイメージが悪いという指摘を受けました。マンション自体それなりに古くなってきているので、集合ポストだけ変えてもあまり意味がないのかなとも考えています。一方で、集合ポストがイメージを悪くしていて、入居者が決まらないのも困ります。どう考えたらよいですか?
西村友宏
西村友宏
マンションをはじめて訪れた方は、まずは外観を観てマンションについて何かしらの印象を抱きます。外観の次はエントランスで、集合ポストはこのエントランスに設置されていることが多いです。人の目線というのは、比較的低い位置にありますので、エントランスと入ってすぐに集合ポストがある場合、そのポストが内見する方の印象を左右して、入居者が決まらなくなる可能性は確かにあります。全体を調和させる最低限の投資で最大の効果を発揮させる方法をお教えします。

エントランス入ってパッと目に付く集合ポスト

内見するためにマンションのエントランスに入ると目に飛び込んでくる集合ポスト。こちら事例をご覧ください。老朽化が目立ちなんとなく雑然としていて、仮に部屋はリフォームして綺麗だったとしても、第一印象で損しているようなイメージではないでしょうか。
チラシが出ていたり、少し古い印象を与えたり、集合ポストの下に鉢があったりしており、とてもよいマンションであっても、もったいないと感じられるかと思います。
空室でお悩みのマンションの場合、さまざまな要因が複合的に関わり合って、入居者が決まらないケースがほとんどですが、今回の質問者様が懸念されているように「集合ポストの老朽化」は入居者が決まらない要素の一つであることは間違いありません。

全体的に古いイメージに新しいポストは浮いてしまう

では、新しい集合ポストにリニューアルすればすべての問題が解決するかといえば、そんなに単純ではありません。
たとえば、今回の事例に完全に新しいポストを単に設置したとします。すると、全体的に古いイメージに、真新しいポストがぽつんと設置されることになり、それはそれで違和感が出てしまいます。ちぐはぐさが違和感の元となって、ネガティブなイメージを形成される可能性が高まります。
集合ポストだけの問題というよりは、「集合ポストを含む全体が醸し出す雰囲気」と、そこから生まれるイメージの問題になってきます。なので、ポストの問題であって、ポストの問題ではないわけです。

ポストに合わせて外観をきれいにするのも過剰投資

では、ポストに合わせて全体的にリフォームしなくてはいけないかといと、それはそれでコストがかかりすぎます。過剰な投資は、利回りを悪くしてしまい投資効率を下げてしまうことにつながってしまいます。
ここで活かされてくるのが、魅せ方の技術になります。
弊社は、最低限のコストで最大の効果を出させる第一印象形成のプロです。「内見される方がマンションにやってきて、マンション全体の外観を見て、エントランスに入り、ポストを見る。」
この動きの中で、もともとの素材を活かして、どこにどんなデザインを施せば、よいイメージを形成できるか考えて、最小の予算で最大の効果を狙っていきます。

古さを味として活かすデザイン技術

古くなったマンションは、当然新しくはなりません。もちろん、最低限キレイにするために、表面をシートや塗装等でキレイにしていきますが、それでも古い建物を新築のようにピカピカにすることはできません。
一方で古い建物は経年しているので、よく言えば味というか「らしさ」のようなものが醸造されているともいえます。また、そもそも建築当初から独特の個性もあります。そこに新しく何かを設置して調和させるには技術が必要になるわけです。

弊社は、そんな経年したマンションの持つ「味」と「個性」を活かしたデザインにしていきます。今回の事例もこのように、打ちっぱなしの良さを活かしつつポイントで一部壁面を木目調に仕上げ、新しいポストが浮かないようなデザインに仕上げました。

エントランス周辺の印象も全体に調和したものに

このように、全体的に無機質だったエントランス付近も木目調のデザインを取り入れることで、個性と経年したマンションの味を殺すことなく、全体と調和しながらも温かみのあるよい印象を抱かれるように施工しました。
ポストとその周辺だけでなく、照明器具を設置したり、案内板を設置したり、配水管をデコレーションしたりして、オシャレな空間を演出しています。イメージは随分変わったのではないでしょうか。
しかも、この案件でリフォームしているのはエントランスポスト周辺だけという非常に狭いエリアだけです。つまり、最小限の予算で済ますことができるということです。
これが最小の投資で最大に効果を作り出すデザインの力です。参考になれば幸いです。

 

 

ABOUT ME
西村友宏
西村友宏
株式会社サインズスクエア代表取締役。職人である父親の背を見て育った経験から、専門職の人達が安心して活躍できる社会を創りたいと考え銀行員から脱サラして同社設立。「デザインで全ての価値を活躍の舞台へ」をスローガンにデザインと看板職人技術を融合した独自ノウハウによる店舗集客やマンション空室対策で高い実績をあげている。