加盟社紹介

創業100年以上の歴史を背景に 既存の枠組みを超えてお客様、地域の課題に真剣に向き合い地方創生にも貢献 業界の革新を目指す「超リテール証券」

 

創業から100年以上の歴史を持つ、業界内でも老舗のアイザワ証券株式会社。アジア株や投資信託など豊富な金融商品を取り扱い、強固な経営基盤を誇る一方、地域密着型をさらに追求することで相続や事業承継などのお客様が日頃抱えるお悩みをオーダーメイドで解決している企業です。既存の証券会社の枠組みを超えるため、「超リテール証券」を目指す同社のソリューション第一部 副部長 久保仁さん、アシスタントマネージャーの豊福哲矢さんに、アイザワ証券の幅広い取り組みについて語っていただきました。

お客さまをサポートする資格取得を奨励
社員の100%が認知症サポーター資格を取得

御社の事業内容について教えてください。

当社には3つの強みがあります。まず1点目はアジア株のパイオニアという点で、アジアの12市場・約3,200銘柄のアジア株を取り扱い、業界でも最大水準を誇っています。2点目は換金性の高い資産を多く保有した健全な財務体質が評価をいただいています。そして3点目は、「すべてのお客様にソリューションを」という方針のもとソリューションサービスに力を入れています。特に高齢化が進んでいる昨今の状況を見てお客様への具体的なソリューション提供を考えていくと、終活や相続対応は大きなテーマです。お客様の生前から相続対策や贈与に関与して、安心して老後を暮らせるような提案を行ったり、相続が発生した後、ご家族の方が安心できるような対応に力を入れています。その中でどうしても外せないのは、相続資産のなかでも大きな金額を占めるご自宅を含めた不動産の対応でしょう。これらについて考えていかなければ、相続という問題をクリアできないと私たちは考えています。そこで税理士先生方と連携しサポート活動を行っています。また不動産活用ネットワークの皆さんとは、常日頃から情報共有させていただき、不動産の案件があった場合は解決の糸口をつかむためのヒントをお互いに出し合う、といった関わりを持たせていただいています。

アイザワ証券さまは特に社会貢献活動に力を注いでいるイメージがあります。

弊社は脱株屋を標榜しており超リテール証券を目指して、今までのリテール証券の枠組みを超えていこうという方針のもと、さまざまな施策に取り組んでいます。その施策の1つが高齢者対応となる「オレンジリング」(「認知症サポーター講習」を受講し、認知症サポーターとなった際に渡されるオレンジ色のリストバンド)です。お客様の高齢化により、多くのお客様とそのご家族が認知症を始めとして様々な悩みをかかえておられます。その方たちの目線に合わせて悩みを共有化しようということで、キャラバン・メイト資格を保有する社員が社外・社内向けに認知症サポーター養成講座を行っています。弊社は全員が認知症サポーターの資格を取得するようにしており、今年の新入社員74名も全員取得済で、オレンジリングをつけて日々、営業活動をしています。

不動産そのものの知識に関しても、非常に勉強されていますよね。

専門的な知識でなくてもある程度踏み込んだ知識がないと、お客様からお話を伺ってもちんぷんかんぷんになってしまいます。そのため私たちは認知症サポーターと同時に相続診断士資格もほぼすべての営業社員が取得していて、業界の中でもいち早く相続対応に取り組んでいると思います。さらにファイナンシャルプランナーの資格保持者も、かなりの比率で在籍しており、お客様の様々な悩みにご対応できるよう準備をしています。

認知症サポーターとなった際に渡される「オレンジリング」。社員は全員持っています。
新入社員向けの認知症サポーター講習の様子。おばあちゃん役に扮した社員による寸劇も。

地方創生の取り組みが評価され
業界初の大臣表彰を受賞

御社の強みはどんなところにあると思いますか?

弊社は「すべてのお客様にソリューションを提供する」という方針のもと、日々お客様の様々な課題解決に向けた取り組みを行っています。具体的には、外部専門家と連携しながら相続・贈与などに関する個別相談会を開催し、お客様の悩みに対して、決して一般論ではなく、個別具体的なアドバイスによりサポートをしています。また、2013年には中小企業に対して専門性の高い支援事業を提供できる「経営革新等支援機関」として証券会社で初めて認定を受けました。従来の証券会社の顧客層だけではなくて、より広範なお客様に対してご支援をさせていただくような取り組みをしています。

強みを生かした具体事例を教えてください。

個別相談会では相続資産の1つである不動産に関して、「売却したい」というお悩みから、「不動産の名義を変更したい」、「持っている資産の有効活用をしたい」などの幅広い相談を受けています。

キャリアの面でも面白い取り組みをしているのだとか。

弊社は6つの地域金融機関(銀行・信用金庫・信用組合) と提携していて、提携先の全ての地域金融機関と「人材交流制度」(同待遇転籍制度)を行っています。これは地域の人材を中長期スパンで異業種とのループに囲い込む、ということを目的としています。提携先の一つである山口県の西京銀行との具体例を申しますと、行員が東京在住の人と結婚するため、店舗のない東京への転居を余儀なくされた際に、その方の給与等の処遇は同行と同じのまま、シームレスで当社に転籍されています。現在はご結婚・パートナーの転勤・親の介護、といったそれぞれの理由で「人材交流制度」を利用し、転籍した方がいます。今後は弊社に転籍で来ていただいた方が、またキャリアをそのまま引き継いで転籍元に戻ることができれば、1つの形が完結できるのかなと思います。さらに現在の利用者はすべて女性なので、これからは男性も同じように同制度を利用できるようになれば、それは新しい形に発展するのかなと思います。

アイザワ証券が提供するソリューションは、社会問題のソリューションだと感じます。認知症の問題にしろ、女性の活躍の問題にしろ、どの業界の方でも個人としてぶち当たる壁です。そんな日本国全体の問題にアイザワ証券は果敢に取り組んで、その事例を作ってくださっていると思います。

ありがとうございます。私たちは社会貢献なんておこがましいと思っていますが、地域振興、地方創生に対して一生懸命考えながら取り組んでいます。実は弊社の取り組みは少しずつ評価されており、2017年には地方創生に資する金融機関等の特徴的な取組事例ということで、業界初となる大臣表彰を受賞しています。2020年には人材交流制度で2度目の表彰を受け、これも業界初になります。

「人材交流制度」の仕組のイメージ。現在3人の社員が弊社で活躍中
弊社の地域振興活動が評価され、業界初で大臣表彰を受けました。

弊社と関わった皆さんと次世代に対し
お金の教育を提供していきたい

お2人が仕事をする上で大切にしていることを教えてください。

久保 仁さん 弊社は創業以来、「より多くの人に証券投資を通じ より豊かな生活を提供する」という経営理念を掲げています。最近では、さらに多くの方にお役に立てるように、超リテール証券を掲げて、従来の証券会社ではなくて、特徴的な証券会社として、多彩なソリューションサービスを生かして、お客様により喜んでいただくことを目的としています。私個人としては自分のビジョンとしてここ3年ほど「利他の心」と書いています。自分を捨てて、周りの方たちの目線に合わせることを心がけて仕事に取り組んでいます。

豊福哲矢さん 私はシンプルに「支店やお客様にとって、お役に立てるように頑張る」ことをモットーとしてアイザワ証券だからこそできるお客様対応を日頃から心がけています。

不動産活用ネットワークの一員として、これからの不動産業界に対する展望を教えてください。

これからは、次世代のお客様への対応が重要だと思います。人生100年時代と言われて久しいわけですけれど、老後資金は2,000万円では足りないと言われ、さらに新型コロナウイルスによってもっと足りなくなるかもしれません。それを少しでも改善するために、私たちが取り組んでいることの一つに、金融リテラシー向上があります。それについてもっと注力していきたい。たとえば高校生や大学生、小学生に対する金融教育。「命から二番目に大切なお金」と言われますが、日本は金融教育が遅れているので、お金の教育を授業で受けることはほとんどないのではないかと思います。しかし避けては通れないということで、今は文科省や教育委員会の方でも金融教育に力を入れ出し、弊社も協力しています。高校生に対する取り組みとしては、具体的には茨城県立常陸大宮高校と提携し、高校生が法人登記した会社の余剰資金で株式運用を行ってみる、といった金融教育に携わっています。他にも小学生向けにデジタル紙芝居を行ったりするなどして、小学生から大学生、大人まで、幅広い方々にお金の大切さを学んでもらっています。また、私たちに携わったネットワークの皆さん方に対しても、お金に関する基礎をお伝えしたい。金融知識はご自身にとっても非常に役立つと思います。私たちは全国各地でセミナーを行っているので、もしご希望であればぜひ機会をいただければと思います。

金融リテラシー向上のため、小学校で紙芝居や絵本などを制作提供しています。

 

(構成/文 桂泉晴名)