加盟社リレー寄稿Q&A

賃貸アパートやマンション、活用すべき?売却すべき?

不動産活用ネットワークは、不動産オーナーのお困りごとに対して最短最適な解決策を提供するために、企業の垣根を越えて協力し合うことを目的とした不動産業のプロ集団です 。 Q&Aコーナーではオーナー様からのお悩みと専門家による解決方法をご説明いたします。

今回のご相談

不動産オーナー
不動産オーナー
若いころから不動産に興味を持ち、アパートやマンションを数棟所有しています。気が付いたらすべての資産のうち不動産の比重が大きくなっていて『資産バランス』が気になっています。また少し前『シェアハウス』のことが事件となっていたこと等もあり、『このまま不動産投資を続けていて大丈夫なんだろうか。。。』と不安になっています。
伊藤国俊
伊藤国俊
耐用年数を超えたアパート・マンション、特に昭和56年以前のいわゆる「旧耐震」で建てられた賃貸住宅をお持ちのオーナー様の中には、不動産の将来に向けて「活用」か「売却」なのかでお悩みの方も少なくないと思います。
また不祥事が続いている不動産業界に不信感を抱かれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
過度にご不安に感じられる必要はありませんが、ご所有されている不動産の状況をきちんと把握され、予測し対策を講じられることをお勧めします。

 

現在の状況のみだけではなく、将来の状況を予測し対策!

これからの不動産オーナー様に求められるのは、所有されているアパートやマンションが生き残れるのか生き残れないのか、また生き残るためにいつどんな費用をどのようにかけて物件の魅力を維持または高めていくのか、もし生き残れないのであれば、いつ見切りをつけて、いつ売却をするのかなどきちんと計画され、対策を講じられることだと思います。
そしてその計画を立てられるためには、この先も現在の賃料収入と同等額が得ることができるのかどうか、維持管理していくためにかかる費用等を把握されておくことが必要だと思います。

賃貸住宅の将来を読み解く!

アパートやマンションの空室率は、現在全国の平均値で20%程度ですが、約20年後の2040年には倍の40%に跳ね上がると言われています。具体的には、10部屋の賃貸アパートでしたら2部屋が空いている状態で、2040年には4部屋が空いている状態になることが現時点で分かっています。
当然ながら、全ての物件で4割の部屋が空く訳ではなく、満室に近い人気物件と全然借り手がいない不人気物件などを合わせての数字であり、このような勝ち組負け組といった物件の二極化は避けられないだろうと予想されています。
また20年後ということは、建物の劣化は必ず起こっているでしょうし、その劣化により現在の1部屋当たりに設定されている賃料が、20年後も同じように設定できるかはわかりません。劣化により低い賃料となることのほうが、ご想像できるのではないでしょうか。ということは、20年後には空室が2倍に増え、かつ1部屋当たりに得られる賃料が低くなると仮定すると、全体で得られる賃料収入は、現在の賃料収入よりも低くなると想定することができます。

「相続」...次世代にどんな資産を残すのかも重要!

不動産は相続財産のひとつです。そのため、ご所有されている不動産を相続人に残すのか残さないのかについて考えておくことも大切だと思います。
なぜならば、「相続」イコール「相続税」を気にされる必要がありますが、「相続税」は、ひと昔前は大地主様や資産家といわれる方が気にしなくてはならないキーワードでした。しかし2015年に相続税の改正が行われたことにより、相続税を支払わなければならない人が2倍に増えたというデータがありますので、より身近なものになったということです。
ちょっとした不動産や有価証券をご所有されるだけで「相続税」が発生する可能性があります。そのため相続税評価額をお調べになり、「相続税」が発生するようであれば「相続税」を支払ってでも残すべき不動産なのか、もしそうでないのであれば残さないというご選択も必要でしょうし、なにより節税となります。
また次世代のために残すという選択をされたとしても将来収入が先細りになって管理の負担ばかりが増えるような不動産は、もしかしたらご相続人にとってみれば迷惑な資産になりかねませんので、よく検討される必要があります。

攻めと守りの資産運用を!

不動産が資産の中核を担う時代はしばらく続くでしょう。
なぜならば、日本人の資産構成の約50%が不動産というデータがありますが、この割合は長い間変わっていないのです。
しかし、不動産を取り巻く環境は刻一刻と変化しているため、不動産の中でも勝ち組負け組、良い悪いがはっきりしてくると想定されます。
そのため、空室率等をお調べになり、将来にご不安があるアパートやマンションは早めに見切りをつけて売却し、その売却で得た資金を元手に他の優良資産を購入されたり、残す選択をされた不動産の魅力をより高められるよう攻めの運用をしていく、そのような取り組みが今後の不動産資産運用において重要な鍵になるのではないかと思われます。

 

売却された結果、収入が増える可能性もあります!

賃貸アパートやマンションを保有されていますと賃料収入が得られているうちは、優良資産ですが、将来もしかしたら不良資産となるかもしれません。そのため、将来を予測し思い切って売却された場合収入が減ってしまうのでは・・・とお考えになられる方もいらっしゃるかもしれないのですが、結果として収入が増えたお客様もいらっしゃいますので、ご参考にされてみてください。

Before
 所有不動産:アパート3棟、マンション2棟、計5棟
 収   入:1,600万円/年

After
 所有不動産:アパート1棟、マンション2棟、計3棟
 収   入:1,800万円/年

 

 

ABOUT ME
伊藤国俊
伊藤国俊
株式会社サンセイランディック 社長室 室長/宅地建物取引士/二級建築士/AFP/公認不動産コンサルティングマスター 2001年サンセイランディック入社。入社以来、数々の底地・低収益建物等の売却相談に対応、買取り後の借地権者・借家権者との権利調整現場にも携わり、2008年名古屋支店の開設を担当する。2014年コンサルティング部長となり、底地・低収益建物のみならず、地主・家主からの様々な不動産有効活用・相続対策といった相談に従事。2019年より現職。