加盟社リレー寄稿Q&A

築古賃貸マンションのエントランスをリノベーションすると稼働率はアップしますか?

不動産活用ネットワークは、不動産オーナーのお困りごとに対して最短最適な解決策を提供するために、企業の垣根を越えて協力し合うことを目的とした不動産業のプロ集団です 。 Q&Aコーナーではオーナー様からのお悩みと専門家による解決方法をご説明いたします。

今回のご相談

不動産オーナー
不動産オーナー
築古の賃貸マンションを所有しています。ここ数年空室が増えてきて、お部屋のリノベーションは進めていますがエントランスは何もしていません。エントランスもリノベーションをしたほうがいいという意見を耳にしますが、実際のところどうでしょうか?
西村友宏
西村友宏
築古マンションの場合は特にエントランスリノベーションは効果的です。実際に築古マンションのエントランスリノベーションを実施したオーナー様から「空室が出ても入居が決まりやすくなった」というお喜びの声を沢山いただいています。でも何故エントランスのリノベーションと空室対策が関係しているのかイメージ出来ないとおっしゃるオーナー様が多くいらっしゃるのでその理由について詳しくご説明致します。

空室が出ても入居が決まりやすくなる理由

エントランスをリノベーションすると何が変わるのか?それは印象です。しかも単にエントランスだけの印象が変わるのではなく、マンション全体の印象が変わってしまうのです。人の「印象」の9割は、「第一印象」で決まると言われていますが、これはマンションにも当てはまるのです。エントランスは内見時に室内よりも必ず先に目にすることになります。第一印象という観点で考えるとマンションの外観・エントランスはマンション全体の印象の9割を決定付けていると考えられるのです。

内見はあるけどなかなか決まらない部屋があって困っている

あるアパートオーナーさんからこのように相談されたことがありました。内装はリフォームされていて綺麗だし条件だって悪くないはず。でも1年以上空室になっていて困っている・・・現地を案内してもらった時に気が付いたのは部屋にたどり着くまでに老朽化が気になる箇所がいくつも目に付いたことでした。そこで私は現地に到着して最初に目に入るところを、すなわち第一印象となる部分が好印象を与えるようにプチリノベーションしました。するとそのアパートは施工後1週間で入居が決まったのです。

最初についたイメージは簡単には覆らない

内見という業界用語が表すようにユーザーは部屋の中だけを見ていると多くの不動産関係者の方は考えています。お部屋のドアを開けた瞬間の見た目(第一印象)は大切だと誰もが知っていてそこには注目していますが、ここに落とし穴があるのです。そもそも部屋に入る前に第一印象が形成されているとしたらどうでしょうか?

何かしっくりこないからこの部屋に決められない

先ほどのアパートの例で立証されたように人は第一印象に影響を受けています。本人も気付かないところで受けた影響により意思決定しているのです。私は結婚当初に妻と部屋探しをした時に「悪くはないけど何かひっかかる」「ダメではないけど住みたくない」という理由のはっきりしない女性ならではの発言から第一印象の影響力に気が付きました。お部屋までに距離のあるマンションの場合は最初に目に入る外観だけでなく、エントランス→集合ポスト→エレベーターなど部屋に辿り着くまでには複数の影響を与えるものが存在します。その中でも特に最初の段階に目にすることになる外観とエントランスはマンション全体の印象を決定づける要所として考えデザインを取り入れています。

的を絞ったエントランスリノベーションで最大効果を

エントランスのリノベーションはしっかり的を絞ることが重要です。最終的な目的はこのマンションの入居を決めてもらう事なので、エントランス単体だけを考えて好きなようにリノベーションするのではなく、お部屋までの動線の中にある一つの要所として、エントランスはどうあるべきか?マンション全体のブランディングからしっかり考える事で大きな効果を生み出します。またエントランスが良いイメージになると入居者の方全員にメリットがあり喜んでいただけます。その結果、退去が出にくくなったというオーナー様の声も多数お聞きしています。築古賃貸マンションにとってエントランスリノベーションは稼働率アップの要素満載です。

 

 

ABOUT ME
西村友宏
西村友宏
株式会社サインズスクエア代表取締役。職人である父親の背を見て育った経験から、専門職の人達が安心して活躍できる社会を創りたいと考え銀行員から脱サラして同社設立。「デザインで全ての価値を活躍の舞台へ」をスローガンにデザインと看板職人技術を融合した独自ノウハウによる店舗集客やマンション空室対策で高い実績をあげている。