加盟社リレー寄稿Q&A

コンセプト賃貸物件をつくりましたが入居者が決まりません。何が原因でしょうか?

不動産活用ネットワークは、不動産オーナーのお困りごとに対して最短最適な解決策を提供するために、企業の垣根を越えて協力し合うことを目的とした不動産業のプロ集団です 。 Q&Aコーナーではオーナー様からのお悩みと専門家による解決方法をご説明いたします。

今回のご相談

不動産オーナー
不動産オーナー
賃貸市場では見かけない、新しい趣向のコンセプト賃貸物件をつくり、入居者募集をしていますが、なかなか申込みが獲得できません。それ以前に案内もほとんどしていただけない状態です。どこに原因があるのでしょうか?
久保田大介
久保田大介
企画自体に問題がないとすれば、コンセプト賃貸のターゲットとなるお客様たちに募集情報が届いていないことがおそらく最大の原因です。通常の募集方法ではコンセプトを伝えることが難しく、コンセプト賃貸特有の募集活動を行う必要があります。

ポータルサイトではコンセプト賃貸を探すのが困難

現在、お部屋探しをしている方は、HOME’SやSUUMOなどのポータルサイトで調べるところから始めることが多いと思います。
普通の物件でしたら、それで問題はないのですが、たとえばネコを5匹飼育している方が賃貸物件を探すとしたらどうでしょう?
ポータルサイトの多くには「ペット飼育相談可」などという検索項目があるので、それにチェックを入れて検索にかけると思いますが、ペット飼育OKでもネコ飼育OKとは限りません。
そこで自分が住みたい部屋の条件に「ペット飼育相談可」を加えて検索したもの全てに目を通し、ネコ飼育が認められているものを探すことになるのですが、たとえOKだとしても、だいたいは1匹限定で、複数匹、まして5匹も飼育していいお部屋を見つけ出すのは相当困難なことでしょう。

特定のコンセプトには専門仲介店もあるが・・・

ポータルサイトでなかなか見つけられないときは、仲介店舗に行って、営業スタッフに「ネコ5匹飼育できる物件を紹介してください」と依頼する方も多いようです。
しかし仲介業者さんも、レインズやB to Bの情報サイトを使って物件検索をするので、ネコ5匹飼育できる物件を探すのは同じように困難です。
このとき”救いの神”となるのは、「ペット飼育可」物件ばかりを扱っている専門店です。
そこには大家さんや管理会社のほうからも、入居者募集の依頼が入っているので、出会いのチャンスは増します。
ほかにも、「楽器演奏可」や「DIY可」など特定のコンセプト賃貸物件だけを扱っている専門店もあるので、そういう仲介会社の存在はありがたいですよね。
でもそれ以外の、ちょっと変わったコンセプトだとどうでしょうか?

潜在顧客はいるのに、出会う手段がないコンセプト賃貸

たとえば、当社のクライアントで、水槽をいっぱい並べて自分だけのアクアリウム、ビバリウムをつくれる賃貸物件をプロデュースされているオーナー様がおられます。「アクアハウス」とネーミングされ、すでに数棟運営されておられますが、アクアハウスの現在の入居者様たちもこういう物件を探し出すのは本当に大変だったと聞いています。
水槽には大量の水が入っているので、床が重みに耐えられるかどうか心配ですし、万一こぼしてしまったら、階下に水が溢れ出し、大変な騒ぎになります。そのため「賃貸では諦めていた」という方とか「オーナーさんにはナイショでこっそり飼っていた」という方などがおられます。
同じ趣味を持つ仲間も、水槽をたくさん並べて好きな魚や爬虫類と一緒に暮らしたいという方が多いそうですが、それが実現できる賃貸物件に出会える方は稀です。なぜならそういう物件だけを紹介する専門店は皆無だからです。

出会う手段は自力でつくる

それでは私のクライアント・オーナーはどうしているかと言いますと、「アクアハウス・プロジェクト」という専用サイトをつくり、そこでご自身の物件や、そこで暮らす入居者様のこと、自分のアクアライフなどを紹介する情報を掲載しておられます。またtwitterやYoutubeチャンネルで毎日のように情報を発信し続けています。
当社で運営しているウェブマガジン「ワクワク賃貸」でも「アクアハウス・プロジェクト」というコーナーをつくってさしあげ、コラムを連載していただいています。
ほかにもアクアライフの専門誌に広告を掲載したり、ペットショップとの連携を深めたりして、「アクアハウスに住みたい!」というお客様と積極的に接触をしておられます。
結果、ウェイティングのお客様も現れはじめ、現在新築中のアクアハウスは、一般公開することなく満室達成できそうな状況となってきました。

コンセプト賃貸の募集には特有のノウハウがあります

コンセプト賃貸の入居者募集には、ほかにもたくさんのノウハウがあります。
たとえば従来からある仲介システムでも、コンセプトのターゲットとなるお客様と出会うことは十分可能です。そのためには従来の仲介システムを熟知し、盲点となっているところを活かし切ることが必要なのですが、それができる管理会社が少ないのもまた事実です。
いずれにしても、せっかく良いコンセプト賃貸をつくられたのに、その売り方(お客様付けの方法)を知らず、長く空室に苦しむのは本当にもったいない話です。
まずは「通常の募集方法ではコンセプト賃貸は入居者様と出会いづらい」ということを理解し、そのうえで特有の募集方法を考えていきましょう。当社のコンサルティング事業でもリーシングには重点を置いて取り組んでいますので、お悩みの方はご相談ください。

 

 

ABOUT ME
久保田大介
久保田大介
合同会社コンセプトエール・代表社員。有限会社PM工房社・代表取締役。 個性的なコンセプトを持った賃貸物件の新築やリノベーションのコンサルティングを柱に事業を展開している。 2018年1月よりウェブマガジン『ワクワク賃貸®』を配信している。